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学べること

海の“文化”と“くらし”から明日の社会を考えます。

現代社会は、環境問題、経済不況、戦争、心の荒廃など、国を越えた問題を抱えています。 それらの解決にあたっては、今までにない発想力と責任ある行動が必要です。 海洋文明学は、文明の広がりと意義を「海と人間とのかかわり」から捉え直し、 私たちの生活に本当の豊かさをもたらす未来の文明のあり方を考えていく新しい領域です。 海洋文明学科では、海辺のまちや島々の歴史や文化、生活や産業、経済について学んでいきます。
そのためにさまざまな地域を訪ね、遺跡の発掘調査や地元に暮らす人々へのインタビュー調査などを行い、 現場体験を通して個性的な考え方や行動力を養っていきます。卒業後の進路には、 人々の暮らしを支えていく公務員、地域の歴史や文化の活用を考える観光業、 社会問題を捉えるマスコミなどがあります。


カリキュラム

カリキュラムは「人文科学」「社会科学」の2つの大きなカテゴリーから構成され、 国や地域を越えた文明の広がりを多角的な視点から捉えるようになっています。 フィールドワークを通して学ぶ科目なども多数開講されており、学生一人ひとりが 自分の興味や将来の目標に応じて、学ぶ内容を自由に組み立てることができます。

2017年度以前のカリキュラム

2018年度以降のカリキュラム

主な専門科目

海洋考古学1・2
琉球列島、太平洋諸島の遺跡や遺物について
この講義では、海洋考古学の基本知識を踏まえた上で、主に琉球列島、太平洋諸島という島嶼(とうしょ) 地域における海洋考古学を紹介します。考古学の対象としては、海底の遺物だけでなく、 沈船、古代に形成された人工島、島嶼部分に形成された海洋と結びついた遺物についても論じます。 海底遺跡に関する論争、遺跡が地域社会に与える影響など、社会的な観点からも海洋考古学に迫ります。
海域世界の生活誌
海洋民族の文化と生活の諸相
東南アジア島嶼部からメラネシア、ミクロネシア、ポリネシアに広がる島々の文化と社会の特徴について講義します。 アジアからオセアニアの島々に移住した人類の軌跡を概観しつつ、サンゴ礁という島の自然環境を生かした 独自の生活形態や漁撈(ぎょろう)方法、航海術、伝統的な環境保護の方法などについての認識を深めます。 海洋民族の具体的な生活の諸相から、海洋と人間との基本的な関係を理解することを目指します。
海洋文化と資源管理
海の資源はどう使われ、どう守るのか
水産、海水、海底資源など海の恵みはどのように生かされてきたのか。過去から現代の人々による 海洋資源利用と管理について、日本や世界の海域の事例を紹介しながら考えます。 サケ、マグロ、サンゴなどの水産資源はどのような文化を醸成し、守られてきたか。 塩づくりの歴史と文化、海洋深層水・タラソテラピーなど現代にいたる資源利用と問題点は何か。 メタンハイドレートなど海洋資源や海洋エネルギーも含め、海の文化と資源について幅広く論じます。
海洋国際関係論A・B
海の利用をめぐる国際社会の課題と取り組み
海賊問題、漁業資源管理や環境問題など海洋の諸問題に対処していくためには、国際的な取り組みが不可欠です。 一方で、海洋は各国の利害や政治的意図が交錯する場でもあります。 この講義では、海をめぐる国際的な対立や緊張の実態に迫り、日本がとるべき対応について考えます。