学べること
かけがえのない地球を次世代に引き継ぐために、海と地球を科学します。
地球環境問題の解決、そして海洋及び地球の持続的な利用と共生は人類にとって急務の課題です。 本学科では、海洋学と地球科学を基盤として、フィールド実験と体験型学習を実践しながら、地球環境や資源・エネルギーを理解するための探究心と洞察力、行動力を備えた人材の育成を目指します。
まず、海洋や地球を学ぶための基礎となる生物、化学や物理、地学や数学などの理数系科目をしっかりと修得します。
専門科目では、海洋学や地球科学などの複数の分野にまたがる知識や技術を学ぶとともに、科学的な思考方法と実践力をゼミナールで身につけていきます。地球環境問題、資源の持続的な利用など、今日多くの人々が「海と地球」に関心を向けています。海洋地球科学科で学ぶ知識と技術、科学的な思考方法と実践力は、必ずや社会、また日々の生活に活かされることでしょう。
「海と地球を科学する。」そのためには、見ること、感じること、考えることが必要となります。 海洋地球科学科では、フィールド実験や体験型実習・実験を多数取り入れ、 海と地球システムを分かりやすく理解するための科目が用意されています。 また、教職課程と学芸員課程が設けられています。
2017年度以前のカリキュラム
2018年度以降のカリキュラム
主な専門科目
地球環境科学 |
地球環境を学んだ上で、地球と人間のかかわりを考える 地球は、大気、海洋、地圏及び生物圏のサブシステムから構成される巨大なシステムです。 これらサブシステムは互いに影響し合い、さまざまな時間的空間的スケールで変動しながら 地球の環境を形成してきました。本講義では、地球表層のサブシステムについて概説し、 人類は地球や海洋から、地球及び海洋は人類から、常に影響を受けていることを理解した上で、 顕在化する地球環境問題の実例を取り上げながら地球と人間とのかかわりについて考えていきます。 |
地球史学 |
地球史を学び、これからの人類のあるべき姿を考える 水と生命の惑星「地球」の環境は、46億年のその歴史の中で大きな変貌を遂げてきました。 特に、人類史の中で繰り広げられた農業革命と産業革命は、生命圏の中に人類圏を確固たるものと するとともに、結果的には地球システムに人類が能動的に関与して地球の気候と環境を 大きく変えつつあります。本講義では、最新のデータをもとに地球史を概説します。 その上で、持続可能な発展と地球システムの維持に関する基本的な考え方、 人類が目指すべきFuture Earthのあるべき姿について考えていきます。 |
生物化学海洋学実験 |
植物プランクトンを通して海と地球のCO2問題を考える 海では微細な植物プランクトンの光合成が、海の生態系の礎であり、海の物質循環の原動力となっています。 また、地球温暖化などの地球環境問題は、海の生態系にさまざまな変化を与えつつあります。 この実験では、「地球環境科学」、「生物化学海洋学」、「物理海洋学」、「分析化学」、「分析化学実験」 などの専門の講義・実験科目の知識をベースに、微細な藻類の培養を通してその成長過程を調べます。 また、海水中の酸素、二酸化炭素や栄養塩を測定し“海を知り測る”手法と解析法を学びます。 |
海洋気象学 |
海洋と大気相互の関係を通して気候変動の仕組みを学ぶ 地球規模に起きる気候変動の要因として、海洋が重要な役割を果たすと考えられます。 その仕組みの理解には、大気と海洋の間で熱やエネルギーなどがどのように移動し、 地球環境の変化に関係しているかを理解することが重要です。 本講義では、大気と海洋それぞれの特性を比較するとともに、 互いに関係し合う海面を通しての熱や運動量の輸送過程について、 実際の観測資料による導出方法を交えて解説し、大気―海洋系でのエネルギー輸送の実態や 気候変動への役割について理解を深めます。 |