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教員紹介

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廣瀬 慎美子 (ひろせ まみこ)



准教授・博士(理学)

 

専門分野 サンゴ礁生物学、海産無脊椎動物学
研究テーマ・研究課題 サンゴ礁や沿岸域の生物多様性と環境応答。海洋環境教育。
研究内容  海産無脊椎動物のうち、貝・エビ・カニ・ウニなどいわゆる「水産有用種」といわれるものは多くの研究があります。 一方、「生物多様性」を支える底生性の小型の見過ごされてきた生物はその存在すら知られておらず、名前もついていません。 動かない動物はどうやって子孫を増やし、生息地を確保・拡大するのでしょうか?どうやって環境の変化に対応するのでしょうか? 地球規模の環境変動に伴い注目されているサンゴについても、よく研究されているいくつかの種の以外の環境応答はほとんどわかっておらず、海洋生態系の今後の予想も難しい状況です。
 サンゴ礁や沿岸域の生物多様性と環境応答の解明を目指して、フィールド調査と屋内実験を組み合わせて生物の生き方(自然史)を調べています。 そして、多くの人に海洋生物の不思議や、その環境適応力と脆弱性に関心を持ってもらえるよう、専門知識を教育現場や一般市民にどのように伝えるかを考えてゆきます。

担当授業科目 サンゴ礁の保全と再生、環境といきもの、環境教育と市民活動、環境フィールドワーク、環境社会学ゼミナール、環境社会学総合研究 など
所属学会 日本動物学会、日本サンゴ礁学会、日本生物教育学会、水圏環境研究会
主な論文・著書 ・Hirose M, Hirose E, Kiyomoto M (2015) Identification of five species of Dendrodoris (Mollusca: Nudibrancha) from Japan, using DNA barcode and larval characters. Marine Biodiversity, 45: 769-780
・Hirose M, Hirose E (2012) A new species of Zanclea (Cnidaria: Hydrozoa) associated with scleractinian corals from Okinawa, Japan, Journal of The Marine Biologial Association of the United Kingdom 92: 877-884
・Hirose M, Hidaka M (2006) Early development of zooxanthella-containing eggs of the corals Porites cylindrica and Montipora digitata with special reference to the localization of zooxanthellae to the endoderm. Zoological Science 23: 873-881
・広瀬慎美子(2011) ルリツボムシという生物。うみうし通信72: 7-9
研究室について  2017年春に立ち上げたばかりの研究室です。磯歩き、付着板の設置、プランクトン採集、ドレッジ、スノーケリングなど様々な方法で生物を採集します。 そして、飼育、解剖、計測、ときにはDNAの塩基配列の決定などの手法を用いて「何という名前の生き物」が、「どのように生きているのか」、そして「その生き方に影響を及ぼすものと、逆に影響を与えているものは何なのか」を調べています。 また、そのようにして得られた(マニアックな?)基礎知識を一般の人にどうやって正しく、面白く伝えられるかを考えています。
主な卒論テーマ 「温帯域のサンゴの成長と環境影響」、「水中垂下物上の付着生物の多様性と季節消長」、 「見過ごされてきた生物群の分類とDNAバーコーディング」、「小中高校生の海洋リテラシーの変化」など
受験生へのメッセージ  大学生活は自分の「本当に好きなモノ(=これを職業としようと思えること)」を見つけ出すための時間だと思います。
多種多様な教員、カリキュラムが提供され、いろんな価値観を持つ仲間が集まるこの空間は、望めば様々な経験ができるチャンスです。 皆さんとともに充実した日々を重ねることを楽しみにしています。