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学べること

環境問題を社会と科学の視点から学び、現場の実践力を養う

現代社会の環境問題について、社会科学と自然科学の2つの視点から知識を習得するとともに、地域社会と連携した具体的な活動を行います。自然との共生、環境の修復と保全、エコネネルギーなどについて学び、海洋学部のある静岡沿岸や沖縄地域研究センター、そして海外の現場での応用を通して、実践力を培います。伊豆や沖縄でのサンゴ礁保全や海外でのマングローブ保護など多彩なフィールドが用意されています。


カリキュラム

環境社会学科では、皆さんの勉強したいことや将来の目標に向けて、社会、生活、科学、経済学などさまざまな視点から環境問題を見つめ直し、その解決へのアプローチの方法について学ぶことができます。下表のとおり、多彩な講義、演習、実習科目が用意されています。

開講授業科目

区分・科目区分構成授業科目・学科目授業科目名
1 現代文明論 現代文明論 現代文明論1/現代文明論2
2 現代教養科目 文理共通科目 生命と環境/文化と自然/構造と変化/アイデンティティと共生/
知識とコミュニケーション/テクノロジーと社会
体育科目 健康・フィットネス理論実習/生涯スポーツ理論実習
3 英語コミュニケーション科目 英語コミュニケーション科目 英語リスニング&スピーキング1/英語リーディング&ラィティング1/
英語リスニング&スピーキング2/英語リーディング&ライティング2
4 主専攻科目 学部共通科目 海洋学概論/海洋実習1/海洋実習2/海洋環境総合演習/
自然を観る眼(基礎)/自然を観る眼(物理学)/自然を観る眼(化学)/
自然を観る眼(生物学)/数を観る眼/文章表現/歴史を見る眼/
社会を見る眼/情報処理実習1/情報処理実習2
専門基礎科目 環境社会概論/環境社会学入門ゼミナール/確率統計学/
キャリアデザイン1/キャリアデザイン2/環境といきもの/
環境とテクノロジー/環境と社会/環境と倫理
環境と社会 環境政策と経済/環境ボランティアとNPO/環境教育と市民活動/
環境ビジネス論/海の利用と国際協力/生涯学習と地域社会/
社会調査の技法と実際/海洋・環境の法規/海の環境教育実習/
民族誌論/エコマネジメント論/コモンズ論/地域調査実習/
美術・デザイン史
環境と自然 地球環境の危機/海洋生態系の保全/自然環境の保全と再生/
水圏・地圏の環境科学/里海・里山の創成学/ランドスケープデザイン/
環境とエコエネルギー技術/砂浜生態系の保全/サンゴ礁の保全と再生/
景観環境学及び演習/気候変動と自然災害/マングローブの保全生態学/
水辺再生の技術/自然科学史
総合科目 海の自然観察実習/環境フィールドワーク/環境共生型社会のデザイン/
安全安心のまちづくり/海洋実習3/環境社会学ゼミナール/
環境社会学総合研究/環境社会学演習
5 自己形成科目 主専攻発展科目 物質循環論/都市の災害と対策/環境都市計画学/応用環境社会論/
環境心理学
  • ※その他、海洋フロンティア教育センター開講科目、第二外国語・スポーツなどの大学共通科目などがあります。

  • セメスター制度…半年間で授業が完結する制度。
    科目選択の自由度が増す。/ 集中的に単位を修得できる。/ 資格取得や留学が容易になる。/ 不合格科目の早期リカバリーが可能。

主な授業科目

環境といきもの
本授業では、地球温暖化や生物多様性の減少などの環境問題を軸に、生物生態学について基本的な知識を習得することが目的です。 物質循環や食物連鎖網および生物分類と生態の関連性などを学習し、いきものと環境との関わり方(分布、繁殖、行動など)について理解を深めます。
    

環境と社会
本授業では環境社会学(Environmental Sociology) の基本的な考え方を学びます。 世界遺産として有名な白神山地の自然保護区のあり方や、東南アジア沿岸社会における伝統的な資源管理制度、 日本の近代農業といった多様な人間社会と生態系との関わり合いを事例としながら、 環境社会学がこれまで培ってきた基礎理論(被害構造論、社会的ジレンマ論、生活環境主義など)の考え方とその使い方を学びます。
    

環境ビジネス論
本授業では、「環境コミュニティ・ビジネス」に関する基礎知識を、全国各地のさまざまな事例を通して学びます。 コミュニティ・ビジネスとは、地域社会における社会貢献のための地域社会に根ざした事業性・収益性のある活動を言います。 そのうち、地域の環境保全や環境改善、リサイクル活動など、環境分野に取り組むものが「環境コミュニティ・ビジネス」と言われています (「ひろげよう環境コミュニティ・ビジネス」、経済産業省、2007年)。
    

海の自然観察実習
海には、それぞれの生態系に適応した多種多様な生物が生息しています。 海の自然を深く理解するためには、海洋生物や海洋環境に関する専門的な調査技術が必要です。 本授業では、生物の分布や分類、水質および土質に関する野外での調査・観察を実施する上で必要となる技術と知識を、 砂浜、岩礁域、沿岸域での実習によって習得します。
    

社会調査の技法と実際
社会調査とは人々の意識や行動などの実態をとらえるための調査であり、国勢調査、世論調査、視聴率調査、市場調査などさまざまなものがあります。 本授業では、社会調査の歴史やその意義、目的や方法等の基礎理論について講述するとともに、 実際の社会環境や地域住民に対して社会調査を行うためのスキルを習得し、収集した情報の整理及び分析能力を身につけることを目的としています。
    

海の環境教育実習
海や山がコンパクトに詰まった豊かな自然あふれる南伊豆を舞台に、学生自らがエコツアーの企画を行うことを通じて、project Based Learning(課題解決型学習)を図ることを目的としています。 エコツアーは、地域住民や地域の自然や歴史、文化とふれあい、体験することで自然環境の保全意識を高め、併せて地域振興を進める持続可能な社会を作る上でも重要な活動です。
    

コモンズ論
コモンズとは通常、自然資源の共同管理制度、および共同管理の対象である資源そのものを意味します。 東インドネシア・マルク諸島ではサシ(sasi)という海・森・川・浜の特定資源や区域の利用を一定期間禁止する習慣が知られています。 この慣習は、よく資源を保ち、利用の公平性を確保し、資源自体の経済的価値を高める機能を持っています。 本授業では世界各地の伝統的な資源管理制度を紹介し、これらコモンズの持つ現代的意味と可能性について検討していきます。
    

地域調査実習
環境社会学科の地域調査実習では、暮らしの中の「水」をテーマに地域に暮らす人々の生活を明らかにするための社会調査の手法を実践的に学びます。 現在では、静岡市用宗地区をフィールドに、朝市やシラス漁師のライフスタイルに関して調査を行っています。 この実習を通して、調査の企画から現地調査の実施、そして最終的には報告書の作成や調査成果のプレゼンまで経験します。 将来、社会調査を一人で企画・実施できるための基本的な技術を身につけることが目標となります。
     

環境フィールドワーク
環境調査や教育啓蒙の視点・方法について体験的に学びます。 清水港沿岸域調査では、小型船を用いて水質や海底土を調査したり、流入河川の調査を行います。 博物館実習では大学付属の海洋科学博物館などを利用して、企画展示など環境教育の実際について学びます。 また静岡大学演習林施設を利用して、山川海の環境の連がりについて学習します。