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教員紹介

坂本 泉

坂本 泉 (さかもと いずみ)



教授・博士(理学)

 

専門分野 海洋地質学、海底火山学、海底鉱物資源学、災害地質学
研究テーマ・研究課題 資源地質・災害地質の2つのテーマに大別される。資源地質は黒鉱に代表される海底火山活動に伴う熱水鉱床を対象。 災害地質は沿岸域の活断層調査および構造解析、さらに海域内における津波堆積物の形成機構を研究。
研究内容 資源地質:熱水鉱床・コバルトクラストを対象に、海底のカルデラ火山活動や海山の形成と関係づけ、海底地形・火山学・岩石学的手法を用いて取り組んでいる。 2012年度は、北部伊豆小笠原狐明神礁カルデラの調査を行い、中央火口丘周辺から黒鉱タイプの硫化物を採取した。 2011年度より(独)海洋研究開発機構海底資源グループの招聘研究員。
災害地質:高分解能地層探査機を用い、浅海における極表層部の地殻構造を解析、活断層の分布、活動履歴を解明している。 2009年雲仙断層群、2010年日奈久断層、2011年敦賀浦底断層、青森西岸断層、2012年三重布引山地東縁断層を対象とした沿岸域の活断層調査を委託。 2011年より、東北マリンサイエンス拠点形成事業に参画し、おもに岩手県の沿岸域における海底地形、地層探査、地質試料採取、海底イメージ調査を実施。

主な担当授業科目 海底地質学、岩石鉱物鉱床学、海洋の資源とエネルギー、海洋地質学実験
所属学会 日本地質学会、日本火山学会、資源地質学会、AGU(米国地球物理学連合)、IAVCEI(国際火山学地球内部化学協会)
主な論文・著書 ・文科省検定教科書「地学基礎」実教出版、共著、2012
・The timescales of subduction initiation and subsequent evolution of an oceanic island arc. Eaeth and Planetary Sciebce Letters, 306, 229-240., 2011
・「布田川・日奈久断層帯海域部における高分解能マルチチャンネル音波探査」活断層・古地震研究報告、11, 273-294. 2011
・「小笠原海領海溝側斜面および母島海山から採取されたMORB様玄武岩の多様性」岩石鉱物科学、39, 171-189. 2010
研究室について 研究室は、研究員、大学院生、卒論生、学部学生から構成されています。 研究室に属している学生は、漁船を用いた沿岸域の調査、外部調査船を用いての深海調査航海に参加し、多くのフィールド経験をさせてもらってます。 基本は地質的な物の見方をつける事ですので、時間が空けば陸上の野山をはいずり回って岩石をたたき、露頭の観察をしています。 また、ゼミ活動も盛んで学生が自主的に勉強会を開いて、議論を行っています。 週1回の地質系の研究室が集まって合同のゼミが行われています。
主な卒論のテーマ 2011年度
「伊豆大島波浮港周辺海域の海底火山地質学的特徴」、「富士川層群身延層三ツ石凝灰角礫岩部層の貝化石群集」、「敦賀湾における浦底―柳ケ瀬山断層帯の最新活動時期の決定」他
2012年度
「北部伊豆・小笠原狐明神礁カルデラの地質について」、「三陸沿岸域における津波堆積物の分布とその特徴―広田湾の例―」、 「岩手県広田湾の海底地形・地質について」他
受験生へのメッセージ 山を歩き、海に出て、自然をしっかり見ることで、地球の過去・未来が見えてきます。 たくさん経験することがこの分野では重要です。人より多く石をたたき、人より多く顕微鏡を覗く。 何でも良いから在学中に集中するものを見つけてください。