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学べること

豊かな海の環境を守りながら人類の役に立つために使うことを学び、ものつくりの立場から船、機械、ロボットなどの技術を学習できる学科です。

私たちの生活に必要な食料・エネルギーなどの大部分は、船を使って運んでいます。海外との貿易、運搬に、一度に大量の荷物を省エネルギーで運べるのは船のみであり、これからも必要とされるでしょう。
海洋機械工学専攻では、社会生活を支える輸送システムと持続可能な社会の発展に必要なロボットや機械システムを「ものつくり」を通して学び、社会を支える人材を育成します。


カリキュラム

海洋機械工学専攻では、船やロボットなどを利用して海の環境を守り、社会を発展させる「ものつくり」技術者を目指すための学習プログラムを用意しています。 本専攻は基礎教育を重視し、低次セメスターでは、海を総合的に理解し、自然を科学的に学ぶ基礎を身につける科目や海洋機械工学を理解し、工学を学ぶ基礎を身につける科目を履修します。 また、高次セメスターでは、機械ロボット工学系と船舶海洋工学系の科目や総合科目を履修し、卒業研究等を通してより高度な専門性を身につけるカリキュラムとなっています。

開講授業科目

区分・科目区分構成授業科目・学科目授業科目名
1 現代文明論 現代文明論 現代文明論1/現代文明論2
2 現代教養科目 文理共通科目 生命と環境/文化と自然/構造と変化/アイデンティティと共生/
知識とコミュニケーション/テクノロジーと社会
体育科目 健康・フィットネス理論実習/生涯スポーツ理論実習
3 英語コミュニケーション科目 英語コミュニケーション科目 英語リスニング&スピーキング1/英語リーディング&ラィティング1/
英語リスニング&スピーキング2/英語リーディング&ライティング2
4 主専攻科目 学部共通科目 海洋学概論/海洋実習1/海洋実習2/海洋環境総合演習/
自然を観る眼(基礎)/自然を観る眼(物理学)/自然を観る眼(化学)/
自然を観る眼(生物学)/数を観る眼/文章表現/歴史を見る眼/
社会を見る眼/情報処理実習1/情報処理実習2
専門基礎科目 線形代数入門/線形代数/微分積分/基礎微分方程式/力学入門/
物理学/多変数の微積分/微分方程式/基礎電磁気学/物理学実験
専門共通科目 航海工学入門ゼミナール/海洋機械工学概論/基礎工業力学/
ベクトル解析/海洋機械工学演習/機械製図・CAD/フーリエ解析/
確率統計学/海洋機械工学実験/数値解析実習/海洋機械工学特別講義
機械ロボット工学 材料力学/流体力学/機械力学/電気・電子工学/機械設計/基礎熱力学/
基礎工学実験/基礎工学演習/構造力学/C言語プログラミング/制御工学/
応用流体力学/ロボット工学
船舶海洋工学 船舶算法/浮体安定論/船体運動学/船体抵抗・推進/船舶工作法/
海洋開発工学/船体構造工学/船舶計画法/設備工学/
海洋資源・エネルギー工学
総合科目 運用学1/運用学2/海洋実習3/海洋機械工学ゼミナール1/
海洋機械工学ゼミナール2/海洋機械工学研究
教職課程科目 工業科教育法1/工業概論/工業科教育法2/職業指導
  • ※その他、海洋フロンティア教育センター開講科目、第二外国語・スポーツなどの大学共通科目などがあります。

    主な授業科目

    機械力学
    機械設計技術者に必要な基礎知識を修得する

    さまざまな機械を設計し、動かすことに携わるエンジニアとして、機械力学は重要な学問分野です。 この授業では、まず機械力学に関係する運動や力の一般的な事項に触れ、次に回転機械、往復機械などを取り上げ、理論について説明します。 また、機械材料の振動現象についても理解してもらうため、基本的な理論の解説も行います。 授業中には演習問題を解くことで機械力学の基礎の理解を図ります。
     「ギヤボックス模型」
    船体運動学
    波浪中における船体運動の基礎を学ぶ

    この授業では、水の上に浮いている物の動きを知ることを目標にしています。 浮いている船は波から力を受け揺れます。どのように揺れるかは船の形や波により変化します。 また、船は港を出て、再び港にたどり着くために操縦する必要があります。 直進しやすい船と曲がりやすい船があり、これらの事を調べるには、船に働く力を理解する必要があります。
     「模型船の波浪中水槽試験」
    海洋資源・エネルギー工学
    海洋の資源・エネルギーを有効利用する技術を学ぶ

    海には莫大な再生可能エネルギーや、石油・天然ガス、メタンハイドレート(図)や海底熱水鉱床、レアアース堆積物などの様々な海底鉱物・エネルギー資源が眠っています。 「海洋資源・エネルギー工学」では、これら海洋に関わる再生可能エネルギーと海底鉱物・エネルギー資源について学ぶとともに、それらを有効利用するために必要な工学ならびに技術の習得を目指します。
      
     「波浪推進船模型」 「メタンハイドレート資源開発((独)産業技術総合研究所)」
    ロボット工学
    ロボットを工学的な立場から解析し制御技術を学ぶ

    現在では、色々な作業をロボットに任せることにより、高速・高精度に行うことができます。 そしてロボットの利用範囲は年々広がってきています。 この授業ではロボットを制御工学的な面からとらえ、ロボットの制御、センサー技術、知能化技術の基礎を学習します。 また、最新のロボット開発状況についてもビデオなどで学びます。
     
     「多自由度ロボットアーム」
    海洋開発工学
    海には、膨大な資源・エネルギー、広大な空間が存在し、これらの有効活用が求められています。 この授業では、地球環境を守りながら海洋の利活用を進めるための最新技術を学ぶと共に、海洋資源開発、海洋エネルギー利用、海洋空間利用など様々な海洋開発の場面で使われる海洋プラットフォームの基礎技術について学びます。
     
     「浮体式洋上風力発電船の模型」
    海洋機械工学実習
    与えられた課題に対し、グループに分かれて設計、製作を行うことにより、専門基礎学力を実際に応用する力を身に付けます。 例えば、配布されたモータを使って、水上船や潜水船をグループで製作し、障害物を避けて旋回しながら目標域に到達する性能をコンテストで競うなど熱気に満ちた授業を行っています。
     
     「実習中の様子(潜水船の製作)」
    流体力学
    海洋機械工学で重要な流体に関する基礎事項について学びます。 圧力や浮力などの流体による力のほか、プロペラや舵、フィンの設計で必要となる翼の揚力と抗力などについてマクロ的視点から理解を図ります。 乱流と層流などについても学習します。 より専門的な応用流体力学を学ぶときの基礎となります。
     
     「船舶プロペラ・舵の性能解析モデル」
    材料力学
    材料力学は安全で機能的な機械や構造物を作るために必要な基礎的な学問です。 機械や構造物を設計する場合、種々の外力に対して、各部材が破壊しないこと、大きな変形を起こさないこと、かつ機械や構造物の機能を十分に保持することが要求されます。 理論と実験の両面からこのような設計を行うために必要な学問が材料力学です。
     
     「材料強度試験」
    機械設計
    この授業ではものづくりに関わるあらゆる分野の基礎として、様々な機械を設計する際の基本事項を学びます。 機械は数多くの部品で構成されていますが、これらの部品をどのように配置して動力を伝え、目的の機能を実現するかなどの基礎理論や、ねじや歯車などの主要な機械部品の強度計算や設計法について学びます。
     
     「入力ポート用歯車伝動変速装置」
    基礎工学実験
    基礎工学実験は、流体力学、材料力学、電気・電子工学といった講義科目をより深く理解するための実験科目です。 実験では、流体中に置かれた物体に作用する力、材料の強度、電気回路中の電圧などを計測し、計測結果の解析を行い、レポートの作成をしてもらいます。 その中で、なぜそのような現象が起こるのかを文献などを調べ、考察し、論理的な思考を養うことを目指しています。
     
     「DA変換回路の設計と計測」