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教員紹介

轡田 邦夫

轡田 邦夫 (くつわだ くにお)



教授・博士(理学)

 

専門分野 海洋物理学、海洋気象学
研究テーマ・研究課題 宇宙から海の天気を知る
  ―人工衛星データによる海上風データの構築とその応用研究―
研究内容  地球表面の約71%を占める海洋は、海面を通して大気との間でエネルギーの活発な交換を行っています。 海面水温の平均的な特徴は、海面を通した日射が主要因のため、赤道で最大を示しますが、深さ400m前後の水温分布は全く異なります。 これは、表面の海流分布に関係するからで、その海流分布を決めるのが海上風です。 この様に海洋内部の構造の理解には、海の天気―海上風の分布を知る事が重要です。
 海の天気の情報は、従来船上観測に頼ってきましたが、近年人工衛星による宇宙からの測定が可能になり、船舶が航行困難な強風域も含めて全海洋上における海上風データが、人工衛星に搭載されたマイクロ波散乱計によって得られるようになりました。 私の研究室では、こうした人工衛星から得られた海上風による全海洋上の海上風データの詳細な情報を提供すると共に、台風の移動追跡やエルニーニョなどの異常気象・海洋現象の解明を進めています。

主な担当授業科目 海洋地球科学概論、海洋学概論、海洋気象学、応用数学、海洋地球科学実験、海洋地球物理学実験 海洋環境総合演習、教職実践演習
所属学会 日本海洋学会評議員、「海の研究」編集委員、日本海洋学会、日本気象学会、海洋気象学会、 日本リモートセンシング学会、米国地球物理連合(AGU)
主な論文・著書 ・改訂「宇宙から深海底へ」図説海洋概論 東海大学海洋学部編 講談社
・「海のテキスト」東海大学海洋学部編 サイト―印刷
研究室について  人工衛星データによって得られた海の天気(海上風の分布)の情報は、下記のホームページ上で閲覧することが可能です。     http://dtsv.scc.u-tokai.ac.jp/j-ofuro_japanese/index.html
 上記の他、以下のテーマについても研究対象としています。
●中緯度海域における大気・海洋双方向作用機構の解明
●南極海ドレーク海峡付近における海況・気象変動
●駿河湾における海況・気象変動の機構の解明
●三陸沖海域の表層海況変動
主な卒論のテーマ 「北太平洋亜熱帯循環系における表層海洋構造及び南北輸送量に関する研究」、「歴史的船舶観測データを用いた海上風の10年スケール変動特性」、 「人工衛星海上風データを用いた熱帯低気圧検出の試み」、「台風経路の年次変化に注目した解析―近年の上陸率増加傾向の検証―」、 「春季の親潮第一分岐南限緯度に注目した三陸沖海域における海況の年々変動」、「静岡県沿岸におけるシラス漁況の短期変動」、 「東部エルニーニョと中部エルニーニョの比較に注目した熱帯太平洋域の大気・海洋変動」、「南極海ドレーク海峡付近における上層海洋変動の再検証」
受験生へのメッセージ  日々の天気や地球規模の気候変動に海が重要な役目を担っていることを踏まえて、船舶観測や人工衛星によって得られるデータの解析を通して、海と大気の間にみられる相互の関係の仕組みを調べています。
コメント ジョギング、富士山の写真撮影
研究室ホームページURL http://kutty.og.u-tokai.ac.jp/~kunio/