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2008年度
第一回目

    5月28日(水曜日)

     花森功仁子さん ( (株)ジェネテック・主任研究員 )
    DNAが語るもの −科捜研やFBIのデ−タより−


 ヒトゲノム、イネゲノム、メダカゲノムなどさまざまな生物のゲノム解析が完了し始めている。このゲノム中の遺伝子によって、生物の設計図は描かれているが、その作用についてはほとんどが解明されておらず、病気や老化のメカニズムなどは集中的に進められている研究分野である。これは買ったばかりの携帯電話に等しく、これから番号やアドレスなどの情報を入れることによって機能が活用される。現段階で、どのような作用が解明されているか、法医学や食のトレーサビリティなど具体的な例をあげてDNA解析の有用性を紹介する。また、DNA分析の解明による生物多様性の重要さを再認識し、研究の面白さを考える。

第二回目

    6月18日(水曜日)

     田中昭彦さん ( 清水教養教育センタ−・非常勤講師 )
    海の色に関する研究


 海は,黒潮であったり,赤潮や青潮であったりと様々な色を呈します.何故,色が変化するのでしょう?それは,そこにある物質によって変化します.
 本発表では,海の色と光について発表します.また,それらの船舶による観測方法と問題点,さらには,船舶観測で得られた結果を基に,人工衛星から観る海の色の研究について紹介します.

第三回目

    10月29日(水曜日)

     渡辺睦美さん (環境情報工学科 M2)
    三河湾の環境修復への検討  


 近年、内湾では河川流入負荷の増加や水浄化機能を持つ二枚貝の減少などにより、赤潮・青潮・貧酸素水塊が頻出する生物の棲みにくい環境へと変化した。本研究では数値解析を用いて、湾内の水質改善にどのような施策が効果的であるかを有機物の沈降量に着目して検討を行った。 

第四回目

    11月12日(水曜日)

     田中友博さん (海洋建設工学科 M2)
    暴露サンプルを用いた防食塗膜下の劣化部検知手法の開発  


 現在,鋼製の海洋・海岸構造物の塗膜防食に対する劣化評価は,構造物の維持管理上重要な課題であり現状では全数目視による点検評価が主であり,人的労力や経済性などに問題があると考えられます.
 そこで,本研究では,塗膜防食の早期劣化に対する,簡便的検知手法の開発を目的とし,劣化部を含む平板の波動伝播特性を利用して,防食塗膜の劣化を検知することを試みたものである.

第五回目

    11月26日(水曜日)

     菅野由起子さん (水産学科 M2)
    高水温がミヤコタナゴの生殖活動に与える影響  


ミヤコタナゴは日本固有種の小型コイ科魚類で,国の天然記念物に指定されています.しかし近年,環境破壊などで産卵基質となる淡水二枚貝類と共に減少し,絶滅の危機に瀕しています.そのため保護増殖事業や棲息地復元事業が行われ,この事業にあたって本種の繁殖生態を知る必要があります.そこで,ミヤコタナゴはどのような環境で産卵を開始し,終了するのかを調べています.今回の発表はその中から,高水温がミヤコタナゴの生殖活動に与える影響についてお話しします.  

第六回目

    12月3日(水曜日)

     森元一喜さん (環境情報工学科 M2)
    北太平洋亜寒帯域の海表面水温変動と熱帯の大気変動の関連性


 最近, 「地球温暖化」や「異常気象」という言葉がマスコミュニケーションによく登場し、地球規模の変動が注目されている. しかし, それらの変動の関係は地域的なことも含めて未だ解明されていない部分が多い.
 そこで, 本研究ではその基礎として, 北太平洋亜寒帯域の4つの海域における海表面水温の変動と熱帯の大気変動の関係について検討を行った.

第七回目

    12月18日(水曜日)

     奈良宏平さん (海洋資源学科 M2)
    元寇終焉の地「鷹島」


 1274年、及び1281年、日本に最大の危機が訪れる。2度にわたる国外勢力による侵略、蒙古襲来(元寇)である。特に2度目の元寇、弘安の役における元軍の侵攻は凄まじく、4400隻の軍船と、140000名にも上る兵士が日本に押し寄せ、日本国内は混乱を極めた。
 本研究では弘安の役で主戦場となった、北西九州伊万里湾において元寇関連の遺跡、または遺物を音波探査機器など最新鋭の機材を用い、探し出すことを試みた。現在、沈没船など海底に沈む人工物の形状を捉えることに成功している。